能楽とは?高砂とは?

能楽について 「謡- うたい」ということばをご存知ですか?

能楽について能は、鎌倉時代後期から室町時代初期に完成を見た、日本の舞台芸術の一つです。
また俳優(シテ)の歌舞を中心に、ツレ、ワキ、アイ狂言を配役として、伴奏である地謡(じうたい)や囃子(はやし)などを伴って構成される音楽劇です。
その中で能の音楽や物語を司るもの、それが「謡」です。謡は登場人物の心理や情景を描写しており、独特の音階と声の厚みによって表現されます。
かつては一般の方々も教養として能の謡を習う姿が多くみられました。
長い歴史の中で育まれて来た独特の言葉や音階の美しさ・奥深さをもっています。

演目の「高砂」について

「高砂」について相生の松から夫婦愛と長寿、国土安堵を祝う能の作品で、古くから新年の宴席や結婚式までうたわれて来ました。
能は一番目物から五番目物までジャンル分けされており、高砂は脇能(一番目物)として扱われ、その一節は能公演一日の締めくくりとしてもよく謡われています。
大連吟では「四海波(しかいなみ)」「待謡(まちうたい)」「後場(のちば)」の三場面からの構成で、上演しています。

「高砂」のあらすじ

阿蘇の宮の神主さんが、都見物したいと思い都に向かっている最中、高砂(播磨ー兵庫)に立ち寄ったそうです。そこは綺麗な浦と松が美しく、鐘の音まで聞こえるいい情景だったとか。そこにどこからともなく老夫婦が現れて、木陰を掃き始めました。

神主は「高砂の松はどこですか?」と問うと、「高砂の松と住吉の松とは相生の松でね。離れていても夫婦なのです」と枯れぬ松の永遠さや夫婦の仲睦まじさを述べたそうです。(四海波)

その後、老夫婦は高砂・住吉の松の精である事を打ち明け、「住吉でまっている」と告げ小舟に乗って消えます。ー中入ー

神主は早速、住吉に向けて舟を出します。(待謡)住吉へ着いた神主は残雪が美しい月光の下、住吉明神に遭遇しました。そして住吉明神は千秋万歳を祝って颯爽と舞います。(後場)

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